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イギリスの葬儀

イギリスでは、最初に死者が出るとまず、遺族は葬儀デレクターと会い、埋葬または火葬のための打ち合わせを行なう。打ち合わせの中で、死者の年令や宗教が確認され、希望する教会が確認される。また葬儀までの間の遺体の安置場所を決定しなければならない。昔は納棺したら葬儀まで自宅に安置いていたが、今では葬儀社の齋場、教会では礼拝堂か教会内に安置される。

葬儀

棺を喪家に安置している場合、出棺前、棺の蓋を固定する前に遺族は棺の周りに集まり、最後のお別れをしてから霊柩車で教会に移送する。会葬者は教会内で式の始まりを待つ。最前列は遺族の席とされている。棺は会葬者が集まる前に、祭壇前の階段の正面に架台を置き、この上に置く。場合によっては前夜から安置することもある。英国国教会では葬儀典礼は1928年の「共通祈梼書」を用いていたが、1966年の改正で、葬儀形式も柔軟性を持ってきた。

供花

葬儀公告を掲載する場合、「供花辞退」、「身内以外の供花辞退」など、花を受け取るかどうかを明記している。供花は故人のために送られ遺族のためのものではない。従って花に添付されるメッセージカードには「お悔やみ申し上げます」は適当ではなく「冥福を祈って」が相応しい。

エンバーミング

イギリスでは1954年に初めてエンバーミングの免許制度ができた。例えば遺体を国外に移送する場合にはこうした人が活躍した。従って大きな葬儀社では、この免許を持った人を雇っている。

埋葬と火葬

埋葬に先だって教会での儀式を行なう。儀式の後、棺は墓地まで運ばれ、会葬者がそれに従う。埋葬時には吊し鎖で棺を墓穴のなかにつり下げ、その間祈りの言葉が唱えられる。会葬者は棺の上に土をかける場合があるが、埋葬が終了するまで見届けることはない。
イギリス火葬教会は1874年に創立され、1885年に最初の火葬場がロンドン郊外に誕生した。1987年の統計では、イギリスの死亡者数は年間62万9千人、そのうち火葬率が69 %に達している。国内に火葬場は223ケ所あるから、火葬場あたりの年間約1940人の遺体を火葬することになる。
火葬場にある教会で儀式が行なわれた後、棺は地下にある火葬炉に送られる。遺族は火葬および集骨に立ち会うことはない。
なお火葬後の遺灰については何の法律もない。遺灰は故人が指定した場所にまいてもよいし、海にまいても良いとされている。
葬儀のあと、普通近親者の家に集まり、軽い食事が用意される。かっては豪華な食事が準備されたが、それが最近では簡略化している。

死後の世界

キリスト教の聖職者が死者の処置に深くかかわっている理由は、人間の魂が死後も存続し、裁きを受けるというキリスト教の教義にある。しかし信仰を持つ者も最後の審判について言及する者は359人のうち11人に過ぎなかったという。全体の4分の1は来世を信じていないと断言し、同数の者が半信半疑であるという。(資料/B&MR『葬儀産業のためのマーケッティング』他)
情報誌『デス・ウォッチング』90.6
死の総合研究所(デス・ウォッチング)