葬儀事業所の増加率、全国最高 県内01-06年、85.1%
映画「おくりびと」の米アカデミー賞外国語映画賞受賞もあって関心を集める葬儀業。県内の業況は、葬儀の小規模化や明確な料金設定などのニーズに対応した葬儀会館(セレモニーホール)の利用が急増し、2001-06年の県内葬儀事業所数の増加率は、全国で最も高くなっている。葬儀業は成熟社会における数少ない成長分野とされ、サービスの内容も時代に合わせて変化をみせている。
山形銀行が2日、「山形県の葬儀業(おくりびとたち)」としてまとめた。まとめによると、葬儀業を運営するのは一般事業者、冠婚葬祭互助会、JAなどが主体。近年の全国葬儀業の業績は年率2-3%の成長を維持。背景には国内死亡者数の増加があるという。08年の全国年間死亡者数は約114万人。ピークの40年には約166万人と、約1.5倍に増える見通し。県内は07年の死亡者数が約1万3000人で全国同様の増加傾向をたどっている。
一方、県内の事業所数は01年が47カ所で、06年には87カ所に増加した。この間の増加率は85.1%と全国最高となり、次いで福井県(79.2%増)、宮城県(68%増)、岩手県(58.9%増)などとなっている。
増加の要因はセレモニーホールの普及。かつて自宅が主流だった葬儀会場は、近隣住民との関係の希薄化、準備や後片付けなど手間の回避を理由にホールへ流れている。県内のセレモニーホールの数も、1999年には8つだったが、現在は60を超えている。県外資本の互助会の進出も相次ぎ、新規開館の動きは高水準を保っていくとみられる。
葬儀業界では新たな動きも出ている。これまでタブー視されてきた葬儀費用の明示も、利用者の要望で新規参入業者を先導役にオープンになってきた。また、故人が生前に葬儀の簡素化や独自のスタイルを希望するケースに対応し、葬儀の“既定の流れ”と違った形にも対応している。まとめでは、お仕着せでない細やかなサービスが重要とし、「映画のように、故人と遺族に対する心配りが、今求められている」としている。
(2009年4月2日 山形新聞 )



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