安土城内の寺本堂 再建案 優秀賞に環境大・岡垣さん



同時代の寺院参考 「信長の性格思いはせ」


学生コンペで優秀賞に輝いた作品の模型や復元図を示す岡垣さん  織田信長によって建立され、約150年前に焼失した安土城内の■見寺(滋賀県安土町)の本堂再建に向けた学生向けの設計コンペで、鳥取市の鳥取環境大環境デザイン学科4年の岡垣頼和さん(21)が最優秀に次ぐ優秀賞に選ばれた。再建が実現する時にはアイデアの一部が採用される可能性があるといい、岡垣さんは「信長の性格にも思いをはせながら考えた。寺院の復元を今後研究する予定で、自信になる」と喜んでいる。

 同寺は天正年間(1573~1592)に安土城築城に伴って建立された。しかし、安政元年(1854年)に主要な建物のほとんどが焼失。本堂はその後に建てられた仮の建物のままとなっている。

 コンペは本堂の再建を願う同寺の加藤耕文住職らが、「学生の自由な発想に期待したい」と企画し、6月から10月にかけて作品を募集。東京大や九州大などから10チームが参加した。

 本堂跡には礎石しか残っておらず、創建時の外観がわかる資料もない。岡垣さんは安土桃山時代の宣教師ルイス・フロイスが書き残した「日本史」や同時代に建立された寺院を参考に、約12メートル四方の2層の建物を設計。コンピューターグラフィックス(CG)で復元図も描き、骨組みを示す模型も作った。

 岡垣さんは、信長が同寺に自分の分身として「盆山」と呼ばれる石を置いたとのフロイスの記述に着目。仏像を収納する厨子(ずし)のような隔離された場所に置かれたと考えられているが、権威欲が強かったとされる信長の性格などから、誰でも眺められる場所に置いたのではと想像。盆山を2層部分に置き、外から仰ぎ見ることができるように壁をくり抜いたデザインとした。

 22日に行われた審査会で、各チームの作品を建築の専門家など7人が選考。岡垣さんの作品は「類例の研究を徹底する一方、盆山の配置に工夫を凝らしている」と評価されたという。

■は、總の糸がてへん

(2008年11月28日 読売新聞





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