公営墓地:満杯状態 整備は14市町村のみ
県内で公営墓地を整備している市町村が14市町村にとどまっていることが分かった。どの公営墓地もほぼ満杯状態で、新規の受け入れは難しい状態。一方、個人墓地の許可件数は毎年440件ほどあり、個人墓地の増加と散在化に歯止めがかからず、都市計画へ支障も出ている。
県薬務衛生課は、市町村の墓地担当課長会議を1982年から毎年開き、墓地を整備するか、都市計画で墓地用の地域を定めるよう各市町村に促しているが、土地がないことや財政難を理由に整備が進んでいない。県は12日にも会議を開き、公営墓地の必要性などについて話し合う予定。
厚生労働省(旧厚生省)の指針によると、永続性や公共性、公益性の観点から、墓地経営の主体は地方公共団体が原則。しかし、公営墓地があるのは那覇、うるま、宜野湾、宮古島、石垣、浦添、名護、沖縄、金武、嘉手納、恩納、伊江、座間味、伊是名の14市町村で28カ所だけ。
石垣市は既存の墓地を移転して広げる予定だが、財政難で事業が止まっている。移転対象の土地に持ち主が分からなくなっている墓があり「旧盆中に担当者が出向き、墓参りしている人を確認しないといけない」状況だ。
那覇市が管理する唯一の公営墓地「識名霊園」はすでに満杯状態。入りきれなかった個人墓地が霊園を囲むようにひしめいている。同市は新規の申し込みに対しては納骨堂を利用するよう勧めている。
公営墓地のない南風原町は墓地利用の区画を決めているが、その区画も隣の那覇市からの申し込みが殺到していて担当者は「近いうちに(土地が)なくなるのでは」と心配している。
宗教法人や公益法人も墓地を経営できるが、県外では墓地購入後に業者が破綻(はたん)してしまう例も報告されているという。県は「永続性の観点から、市町村が墓地を経営することが望ましい」としている。 (稲福政俊)
(琉球新報)
2008年6月11日
(毎日jp)


