ペット葬祭業、サービス続々 遺骨の加工も 2007/12/18



ペット葬祭業、サービス続々 遺骨の加工も(神戸新聞)


 犬や猫などペットが対象の葬祭ビジネスが拡大している。ペット用移動火葬車を導入する業者が増え、自宅近くで葬送する飼い主が目立ち始めた。さらに、飼い主の悲しみを僧侶が癒すペットロス相談、遺骨を加工したアクセサリーの製造など、さまざまなサービスも登場。ペットを家族として考える風潮が広がる中、関連商法はまだ増えそうだ。


 一般的に、犬や猫などのペットの死体は市町などが一般廃棄物として処理する。明石市の場合は二千円で引き取り、委託業者の動物炉でまとめて処理する。

 ただ、ペットをごみのように扱われることに納得できない飼い主も多く、約三十年前から葬儀、火葬、埋葬までのサービスをする動物霊園が普及し始めた。関西では最も古く、一九七九年に創業した宝塚動物霊園(宝塚市)は「今や同業者は県内で約三十社、全国では約八百社ある」とする。

 最近はトラックに小型の火葬炉を積んだ移動火葬車を使い、自宅前で約一時間火葬して飼い主に骨上げしてもらうサービスを提供する業者が急増。価格は業者によって差はあるが、ペット一匹につき一万-三万円が相場という。自宅前で葬送できるほか、個体処理のためほかのペットの骨が混ざらない点も飼い主に支持されているという。移動火葬業者はここ数年で急増し、県内では約十社が営業している。

 移動火葬車は、加古川市のペット火葬・葬儀業「犬友社」の増田勝久社長(66)=明石市在住=が約二十年前に開発した。増田社長は「友人たちと愛犬の弔い方を議論するうちに、アイデアがひらめいた」と振り返る。

 すぐに評判を集め、同社はフランチャイズ展開。現在、東京、福岡、長野などに十店舗を構える。火葬の習慣がほとんどない韓国にも二年前に進出、来年三月には台湾へも出店予定という。増田社長は「一般廃棄物として処理されるかわいそうなペットを減らしたい」と話す。

 最近は、火葬車を作る業者も現れるなど需要は拡大している。ただ、自宅近くで火葬するため、におい、発電機の騒音などのトラブルも問題視されるようになった。明石市の別の火葬業者は「近所の目が気になるという飼い主も多いので、最近は苦情の出ない場所で火葬し、骨だけ返す方式にした」という。また、東京では火葬後に高額料金を請求する悪徳業者も現れたという。

 一方、ペット葬祭関連の新サービスも次々に登場している。宝塚動物霊園では、忙しい父親らのための深夜火葬や、悲しみにうちひしがれた飼い主を慰める僧侶によるペットロス相談も始めた。このほか、ペットの生前写真にナレーションなどを加えて映像化するDVD、遺骨で作った人工ダイヤモンド入りのペンダント、生前の姿をかたどった墓石などのメモリアルグッズなどを作る業者もある。

 県生活衛生課によると、県内の飼い犬数は二〇〇一年で約二十六万頭だったが、〇六年は三十一万頭に急増。同課の坂江博主任は「高齢化、少子化が進む中で犬などのペットを心の支えとする人が増えており、葬祭ビジネスはまだまだ広がるのでは」と話している。


出典元:神戸新聞(2007/12/18)





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