遺骨100%の人工石…(FujiSankei Business i)
遺骨100%の人工石…「故人」いつも身近に 文字も彫れる 戸田葬祭場が開発
先祖供養の季節。戸田葬祭場(東京都板橋区)が遺骨の一部を人工石に加工する技術を開発し、今秋から一般へのサービスを開始する。故人を遺族の身近なところでしのぶ供養方法として話題となりそう。
「遺石(いせき)」と名づけられた供養方法は、遺骨約60グラムをパウダー状に加工した後に、約1500度で熱して、高さ5センチほどの人工石をつくる。人工石は骨でできた位牌(いはい)のようなもので、戒名や経文など、遺族が望む文字を彫り込むことも可能だ。
子供のいない高齢者世帯の増加、大都市での墓地不足、住宅事情の変化などを背景に、先祖供養の方法は近年、急速に変化している。最近、注目されているのが「手元供養」と呼ばれる追悼方法で、故人のゆかりの品や、遺骨の一部を加工するなどして、遺族の身近なところで供養する。「遺石」もそのような供養方法の変化を背景に開発された。
戸田葬祭場では3年前に、故人の遺骨を海や山にまく「散骨」のニーズに応えるために、骨をパウダー状にする技術を開発。「遺石」はパウダー状にした骨の一部を、身近に触って故人をしのべるような形で残せないかという発想から作られた。製造工程は現在、特許申請中だ。
同様の発想をもとにした供養方法としては、遺骨をダイヤモンドに加工して遺族が身につける方法などが知られているが、「遺石」は混合物を入れることなしに、純粋な遺骨だけから製造できる点や、骨をパウダー状に粉骨する工程を含む全工程(約3時間)に立ち会うことも可能。値段は22万円に設定される予定。
完成した人工石は純粋な遺骨だけで作られるが、骨の成分の違いによって表面が、白系、茶系、緑系のガラス状になるなど、微妙に色合いが異なって仕上がるという。
戸田葬祭場の村川英信研究開発部長は「大切な人の思い出を、永遠のメモリアルにして身近なところに安置する方法として提案したい。遺族が故人の死を受け入れて、追悼する機会とするためにも、ぜひ、全工程に立ち会っていただけたらと思う」と話している。
出典元:FujiSankei Business i(2007/08/15)


