「終りよければすべてよし」(Embassy of Sweden)
映画
6月2日(土)よりロードショー
羽田澄子監督 自由工房製作 2006年/129分
岩波ホール
〒101-0051東京都千代田区神田神保町2-1
TEL: 03-3262-5252 FAX: 03-3239-5799
いま日本の社会で問題になってきていることのひとつに、老後の最終段階となる終末期のケアの問題があります。 すべての人にとって、絶対に避けられないのが死です。しかし自分がどんな死をむかえるかは誰にもわかりません。理想的な死とは、自宅で親しい人に見守られ、安らかな最後を迎えることではないでしょうか。
しかし現在、「富山の射水市民病院の人工呼吸器はずし問題」が象徴しているように、多くの人が病院で延命措置を受けながら亡くなっています。いま日本では病院での死が80%を越え、自宅での死は13%にすぎない状況です。これは進歩する医療に対する信頼が生んだ傾向といえそうですが、現在、長期療養病棟に入院している人の半数近くは、高度の医療は必要ない状態といいます。病院での過重な延命措置は、医療費の問題でもありますが、本当は人間の尊厳を守り、終末期のケアを自宅でできるようにする理念とシステムが出来ていないという、大きな問題を抱えているのです。現在では、往診してくれる医師も少なく、自宅で安らかに最後を迎えるのは、なかなか難しい状況です。2006年4月には「在宅療養支援診療所制度」が設けられましたが、現在この制度は普及率が低く、その医療費の面など様々な問題もあります。
この映画は、日本での在宅や福祉施設での人生終末期のケアの優れた例とともに、オーストラリアとスウェーデンの進んだシステムも取材しました。今回の映画は、医療サイドからの視点でつくった作品で、在宅医療の理念とシステムの問題を中心に取り上げていますが、映画を作りながら、人が生きるためのシステムを可能にするには、看護や介護のサービス、福祉サービスと医療の連携の大切さを感じることにもなりました。さらに、政治は無論のことですが、医師の努力とともに、それを推し進める住民の力が大切なのだと痛感しています。この映画を作ることができたのは、ご本人、ご家族、関係者の方々の信じられないような御協力によるものです。心よりの尊敬と、深い感謝をささげます。
スウェーデン
スウェーデンが国として人生終末の医療にたいして、どのように対応しているかを是非知りたいと思い、社会大臣にインタビュー。その対応としては、スウェーデンでは現在、在宅医療の充実に力をいれていることを大臣は話してくれました。その実状をストックホルム県で取材。かつての長期療養病棟はいまや姿を消し、医療や介護の必要な人の住居となっている様子を「ストックホルムシックホーム」「ストールトルプ老人センター」「ソルベリーガーデン」で紹介。そこでの患者、医師、ナースの姿を通して、ターミナルケアの状況を取材しました。また社会大臣が強調した在宅医療を支える強力なシステム、「ASIH(アシー) - 高度な在宅医療チーム - 」の活動のいろいろな場面を紹介しています。スウェーデンでは医療は基本的には税金で賄われていますが、個人負担もあります。個人負担は国が上限を決めていて、一年に支払う額は僅かです。
スタッフ
製作: 工藤充/演出・ナレーション: 羽田澄子/撮影: 西尾清/整音: 岩橋政志(アオイスタジオ)
ピアノ: 高橋アキ(サティ・ピアノ音楽全集 東芝EMI)/海外インタビュー部分ナレーション:喜多道枝/演出助手・ノンリニア編集: 佐藤斗久枝/コーディネーター: マーフィー洋子(オーストラリア)・藤井恵美(スウェーデン)/翻訳:小林明男・瀬口巴
協力 : ライフケアシステム 総合ケアセンターサンビレッジ医療法人アスムス、バララットヘルスサービス、クレズウィックメディカルセンター、ストックホルムシックホーム、ストールトルプ老人センター、アシーロングブロパーク、ソルベリーガーデン、新潮社、読売新聞社、朝日新聞社、毎日新聞社、NHK厚生文化事業団、日本ホスピス緩和ケア協会
製作・配給 株式会社自由工房
〒150-0036 東京都渋谷区南平台町15-1
Tel: 03-3463-7543 Fax: 03-3496-4295
jiyu-kobo@nifty.com
出典元:Embassy of Sweden(2007/8/17)


